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日本国憲法のしくみ

 

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 日本国憲法には、大きく分けて、2種類のことが書かれています。
 一つは、国の仕組みを定めたもの、もう一つは、国民の権利義務を定めたものです。この二つを、それぞれ「統治機構」と「人権」と呼ぶことがあります。憲法の教科書でも、このような分類をしていることが多いようです。

 「憲法というもの」という記事をごらん頂いた方はお察しの通り、憲法=国の仕組みを定めたものですから、統治機構に関する規定こそが憲法中の憲法ということもできるでしょう。
 日本国憲法で言えば、国会、内閣、裁判所といういわゆる「三権」だけでなく、天皇も含めた位置づけと役割に関する定め、国にとってもっとも基本的な問題でもある財政の仕組みに関する定め、国レベルとは異なる地方自治に関する定めなどが統治機構に関する規定に当たります。
 戦争の放棄に関する規定も、国際的平和問題(安全保障問題と言い換えてもいいでしょう)に関するこの国のスタンスを宣言しているという意味で、統治機構の一部を構成しているという見方もあるでしょう。

 人権に関する規定は、精神的・経済的自由に関するもの、政治等に参加する権利に関するもの、平等に関するもの、生存や教育を受ける権利に関するもの、勤労者の権利に関するもの、刑事手続の保障に関するものなどのほか、いくつかの義務についての規定が設けられています。

 ここで、おや?と思う方もいらっしゃるでしょう。統治機構と人権って、ずいぶん性格の違う規定を一つの憲法に押し込んでいるなあと。国の仕組みと個人の人権ですから、別々の法でもいいんじゃないかって。

 話は飛びますが、アメリカ合衆国憲法をご存じでしょうか。アメリカ合衆国憲法には、実は人権規定がなかったんです。もともと、イギリスから渡ってきた人たちが中心になって作り上げた国ですから、憲法の中心は何と言っても英国から独立した統治機構を築くことにあったんですね。それに、すでに州の原型ができあがっていましたから、連邦の仕組みを定めることがすなわち憲法だったというわけです。人権規定は、全て修正条項という形で付け加えられたものです。

 ご存じの通り、日本国憲法制定時の原型になったのは、マッカーサー草案と言われるものです。必然的にアメリカ合衆国憲法の影響を強く受けるものでした。ですから、日本国憲法にははじめから統治機構と人権規定が両方入っていてもちっとも不思議ではないんですね。
 そもそも、人権というのは、国家権力によっても制限できないものですので、国の仕組みをしばる道具としての憲法に、一緒に規定されていても、あながちおかしくはないようです。

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